翻訳元:Yahoo Esports、2017年3/18公開
– いぶきは僕の得意な択攻めと攻撃を
存分に生かすことができる
存分に生かすことができる
Kun Xian Hoは何度も拳を握り、天を仰ぎ安堵とともに息を吐いた。Final Round XXのグランドファイナルで阿井 "ふーど" 慶太を退けた直後のことだ。CPTのプレミア優勝は実に久しぶりだった。
(中略)
2015年、Xianは3つのプレミアを制し、他に4度もプレミアでTop8に残るなど、ノリに乗っていた。しかし、Capcom Cupのルーザーズファイナルでウメハラに敗れる。
痛恨の敗戦だった。Xianは、Capcom Cup 2014でウメハラに対し使用して勝ったダルシムを再度用いて驚かせようととしたが(訳註1)、2匹目のドジョウを捕まえることはできなかった。彼は試合が終わった直後、ダルシムを2セット続けて使用したことを後悔していると私に語った。
訳註1:2014、2015シーズン、Xianのメインキャラは元。
Capcom Cup 2015 ルーザーズファイナル
Xian vs ウメハラ
(中略)
Xianは、自分だけの道を歩む、そういう男だ。強キャラを好んで使おうとはしないだろう。彼は操作何度の難しいキャラを好み、ストVの発売前、F.A.N.G.はその条件を満たしているように見えた。F.A.N.G.は素晴らしい通常技を持っており、Xianのようなプロの操作のもとならば、対戦相手に絶え間なくプレッシャーをかけることができたが、火力は笑えるほど低かった。
そして、シーズン2.0のアップデートによってF.A.N.G.は通常技の弱体化によりS1よりもさらに弱くされ、F.A.N.G.使い達は衝撃を受ける。これによりXianは厳しい状況に置かれた。彼はF.A.N.G.にこだわるべきだったのか、それともついにもっと強いキャラに変更するべきだったのか?
「アップデートの後、F.A.N.G.を試してみたけど、以前よりも厳しいマッチアップが増えていることに気付いたよ」とXianは言う。
「ミカとか春麗とか、いくつかの組み合わせはちょっと楽になってたけど、プレイヤー数の多いキャラに対しては、厳しい組み合わせが増えていたね。それでは良い結果は望めなかったし、すでにF.A.N.G.ではプールを抜けるのにも苦労していた。いぶきはサブキャラとして使ってみてたんだけど、使っていくうちに凄く面白くなってきてね。」
Xianはプロとしての責任を理解している。彼は、Razerからプレッシャーをかけられてはいないことは理解しているが、ファンが彼の成功を望んでいることを知っている。CPT 2017でもF.A.N.G.を使うことは、もう一年の苦闘を意味していた。
「今のバージョンで弱キャラを使って勝つことが不可能だと思っているわけじゃないけど、去年強キャラを使っていれば勝つのはもっと簡単だったろうね。」とXianは言う。
「あんな風にずっと続けることはできないよ、プロだからね。時間を無駄にはできない。違うキャラを選んでもっと挑戦をしないといけないのさ。」
そして彼は、2016シーズンに面白半分で使っていたいぶきでいくと決めた。Final Round XXでのプレイは異常なほどに完璧で、ウィナーズサイドを駆け上がった。Capcom Cup 2016覇者Du “NuckleDu” Dangを激戦の末破り、ウィナーズファイナルでRazerでのかつてのチームメイト(訳註2)ふーどと当たる。そしてふーどが2-0と先行し、Xianを瀬戸際まで追い詰める。しかし第3セットになった時にはXianはすでにふーどの防御を見破っており、流れは変わった。その時の心情をこう語る。
訳註2:原文通りの訳。Razerのウェブにはちゃんとふーどの名前はあり、ふーどもTwitterのプロフィールで「Razer所属」と明言している。
「はじめの2試合で僕が択攻めをしかけた時、彼はVトリガーを発動して対処してきた」と、Xian。
「ミカのVトリを防御で使うなんて今まで見たことがなかったよ。心理戦で彼が圧倒的に有利な立場に立ち、彼は読み勝ち、僕は狼狽えてしまった。勝てると思っていたからね。前の月の『ストリートファイターV 世界最強降臨』では、F.A.N.G.で彼に勝っていたからキャラ変えも考えたよ。F.A.N.G.対ミカの組み合わせは大分よくなったしね。NuckleDuも、F.A.N.G.を使うべきだったと考えていたよ。僕自身F.A.N.G.を使うのが不安だったわけではないけど、大会を通していぶきを使っていたし、キャラを変えたくなかったのさ。」
Final Round XX ウィナーズファイナル
ふーど vs Xian
Xianは自分の考えにこだわり、そしてそれが奏功する。重要な決断だった。手にしたのは2015年11月に行われたDreamHack Winter以来のプレミア優勝だ。
(中略)
「F.A.N.G.は今の所扱うのが最も難しいキャラで、猶予が1Fしかないちょい歩きが必要なコンボがあったりする。でもそれは不要なものだよ、F.A.N.G.使いはその為にF.A.N.G.を選んでる訳じゃないからね。僕が得意にしているのは択攻めと攻撃。いぶきはそれを存分に生かすことができるのさ。」とXianは語った。
(後略)
(中略)
2015年、Xianは3つのプレミアを制し、他に4度もプレミアでTop8に残るなど、ノリに乗っていた。しかし、Capcom Cupのルーザーズファイナルでウメハラに敗れる。 痛恨の敗戦だった。Xianは、Capcom Cup 2014でウメハラに対し使用して勝ったダルシムを再度用いて驚かせようととしたが(訳註1)、2匹目のドジョウを捕まえることはできなかった。彼は試合が終わった直後、ダルシムを2セット続けて使用したことを後悔していると私に語った。
Capcom Cup 2015 ルーザーズファイナル
Xian vs ウメハラ
Xian vs ウメハラ
そして、シーズン2.0のアップデートによってF.A.N.G.は通常技の弱体化によりS1よりもさらに弱くされ、F.A.N.G.使い達は衝撃を受ける。これによりXianは厳しい状況に置かれた。彼はF.A.N.G.にこだわるべきだったのか、それともついにもっと強いキャラに変更するべきだったのか?
「アップデートの後、F.A.N.G.を試してみたけど、以前よりも厳しいマッチアップが増えていることに気付いたよ」とXianは言う。
「ミカとか春麗とか、いくつかの組み合わせはちょっと楽になってたけど、プレイヤー数の多いキャラに対しては、厳しい組み合わせが増えていたね。それでは良い結果は望めなかったし、すでにF.A.N.G.ではプールを抜けるのにも苦労していた。いぶきはサブキャラとして使ってみてたんだけど、使っていくうちに凄く面白くなってきてね。」
Xianはプロとしての責任を理解している。彼は、Razerからプレッシャーをかけられてはいないことは理解しているが、ファンが彼の成功を望んでいることを知っている。CPT 2017でもF.A.N.G.を使うことは、もう一年の苦闘を意味していた。
「今のバージョンで弱キャラを使って勝つことが不可能だと思っているわけじゃないけど、去年強キャラを使っていれば勝つのはもっと簡単だったろうね。」とXianは言う。
「あんな風にずっと続けることはできないよ、プロだからね。時間を無駄にはできない。違うキャラを選んでもっと挑戦をしないといけないのさ。」
そして彼は、2016シーズンに面白半分で使っていたいぶきでいくと決めた。Final Round XXでのプレイは異常なほどに完璧で、ウィナーズサイドを駆け上がった。Capcom Cup 2016覇者Du “NuckleDu” Dangを激戦の末破り、ウィナーズファイナルでRazerでのかつてのチームメイト(訳註2)ふーどと当たる。そしてふーどが2-0と先行し、Xianを瀬戸際まで追い詰める。しかし第3セットになった時にはXianはすでにふーどの防御を見破っており、流れは変わった。その時の心情をこう語る。
「ミカのVトリを防御で使うなんて今まで見たことがなかったよ。心理戦で彼が圧倒的に有利な立場に立ち、彼は読み勝ち、僕は狼狽えてしまった。勝てると思っていたからね。前の月の『ストリートファイターV 世界最強降臨』では、F.A.N.G.で彼に勝っていたからキャラ変えも考えたよ。F.A.N.G.対ミカの組み合わせは大分よくなったしね。NuckleDuも、F.A.N.G.を使うべきだったと考えていたよ。僕自身F.A.N.G.を使うのが不安だったわけではないけど、大会を通していぶきを使っていたし、キャラを変えたくなかったのさ。」
Final Round XX ウィナーズファイナル
ふーど vs Xian
ふーど vs Xian
Xianは自分の考えにこだわり、そしてそれが奏功する。重要な決断だった。手にしたのは2015年11月に行われたDreamHack Winter以来のプレミア優勝だ。
(中略)
「F.A.N.G.は今の所扱うのが最も難しいキャラで、猶予が1Fしかないちょい歩きが必要なコンボがあったりする。でもそれは不要なものだよ、F.A.N.G.使いはその為にF.A.N.G.を選んでる訳じゃないからね。僕が得意にしているのは択攻めと攻撃。いぶきはそれを存分に生かすことができるのさ。」とXianは語った。
(後略)
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