CPT ストV シーズン1レビュー
(引用元:Capcom Pro Tour公式サイト)
ストV以前〜ストV発売
前述したとおり、2016年からストVで競われているCPTですが、それ以前はストリートファイターIVシリーズが使われていました。元々、格ゲーは日本のアーケード(ゲームセンターのこと)で発展したもので、日本は長らく世界最強として君臨していました。
この状況に変化が訪れたのがストVでした。なんとアーケード版の発売はされないというのです。
また、年々「eスポーツ」としての側面が強まるにつれ、エンターテイメント大国アメリカでeスポーツとしての格ゲー文化(Evoはアメリカの大会、CPTとCCもアメリカが中心です)が発展していっており、世界の他の地域でもeスポーツ文化が大きくなりはじめていきます。
Infiltrationの支配
シーズン1(以下S1)の幕が上がり、まず僕たちが目にしたのは韓国のInfiltration(インフィルトレーション、通称インフィル)の支配でした。
S1開幕後、立て続けにプレミア大会2つで優勝。強キャラ「ナッシュ」を操り、どんなに勢いのあるプレイヤーでもその変幻自在のプレイで翻弄し、うち倒いく様は、完全に「ラスボス」でした。
Infiltrationの使うナッシュ。
人体改造という未来技術を施されているにも関わらず、
改造跡の縫製が5歳児のセロテープ並の雑さという謎仕様。
ときどのリベンジ
S1前半、インフィルに苦汁を飲まされたプレイヤーはたくさんいますが、筆頭がときどです。
好成績を収め続けるも、何度となく優勝をインフィルに阻まれ、ときどにとってインフィルは「目の上のたんこぶ」というにふさわしい存在でした。通常、プロゲーマーは一度負けると敗因を分析しどうすれば勝てるか「対策」します。トップレベルにおいて、同じプレイヤーに負け続ける、ということはそうあることではないのです。
しかし、ついにその対策が実ります。6月末に行われたCEOという大会の決勝で、またしてもインフィルと対峙、ついに撃破して優勝を飾るのです。
ときどはこの後も安定して良い成績を残し続けます。
Evo 2016
そして迎えたEvo。
優勝したのは、やはりと言うべきか、インフィルでした。「やっぱりインフィルが最強か・・・」という諦めにも似た空気さえありました。
千原せいじに似ていると評判のInfiltration@Evo 2016
(引用元:Red Bull)
Infiltrationの支配の終焉とアメリカの躍進
しかし、Evoが終わり秋に入るとインフィルは明らかに成績を落とします。大会への出場回数自体多くなかったように思いますが、S1前半に見られた「圧倒的なラスボス感」を失います。
それと入れ替わるように尻上がりに調子を上げたのがアメリカのNuckleDu(ナックルドゥ、以下ナックル)、当時わずか20歳(もしくは19歳)の若きプレイヤーです。S1前半のインフィルと同じ、もしくはそれ以上の圧倒的な力を見せつけます。
ナックル以外にも、アメリカ人の、特に若いプレイヤーが活躍が目立つようになり、「アーケード版がなくなった今、最強は日本ではなくアメリカなのでは?」という声さえ耳にしはじめるようになります。
Capcom Cup 2016
そんな雰囲気の中で、CPTの締めくくりであるCC 2016が行なわれます。
優勝候補はときど、インフィル、ナックル、次点で、安定して好成績を収めていた日本の「ふ〜ど」という空気だったように思います。しかしこの大会、波乱続きで、まずとにかく逆転が多い大会でした。
3セット先取で行われるのですが、2-0と先行したにも関わらず、そこから逆転で2-3で負けてしまう、という試合が多数見られました。
そして、優勝候補筆頭に挙げられていたときどとインフィル、なんと2人とも1勝もできずに敗退してしまいます。
しかしその一方でナックルは順調に決勝まで勝ち上がります。
そんな中、予想外の快進撃を見せたのがアメリカの古豪Ricki Ortiz(リッキー・オーティス、通称リキ姐)です。誰も勝ち上がるとは思っていなかったリキ姐ですが、次々と日本の強豪プレイヤー達を打ち破り、ついにナックルの待つ決勝まで辿り着きます。異例とも言える、アメリカ人同士の決勝戦でした。
決勝戦の結果ですが、ナックルはあまりにも強く、リキ姐を全く寄せつけず完勝します(このページ先頭の写真はCC優勝後のナックル)。
かくして、S1は「アメリカの躍進」という印象を残してその幕を閉じます。
前述したとおり、2016年からストVで競われているCPTですが、それ以前はストリートファイターIVシリーズが使われていました。元々、格ゲーは日本のアーケード(ゲームセンターのこと)で発展したもので、日本は長らく世界最強として君臨していました。
この状況に変化が訪れたのがストVでした。なんとアーケード版の発売はされないというのです。
また、年々「eスポーツ」としての側面が強まるにつれ、エンターテイメント大国アメリカでeスポーツとしての格ゲー文化(Evoはアメリカの大会、CPTとCCもアメリカが中心です)が発展していっており、世界の他の地域でもeスポーツ文化が大きくなりはじめていきます。
Infiltrationの支配
シーズン1(以下S1)の幕が上がり、まず僕たちが目にしたのは韓国のInfiltration(インフィルトレーション、通称インフィル)の支配でした。
S1開幕後、立て続けにプレミア大会2つで優勝。強キャラ「ナッシュ」を操り、どんなに勢いのあるプレイヤーでもその変幻自在のプレイで翻弄し、うち倒いく様は、完全に「ラスボス」でした。
人体改造という未来技術を施されているにも関わらず、
改造跡の縫製が5歳児のセロテープ並の雑さという謎仕様。
ときどのリベンジ
S1前半、インフィルに苦汁を飲まされたプレイヤーはたくさんいますが、筆頭がときどです。
好成績を収め続けるも、何度となく優勝をインフィルに阻まれ、ときどにとってインフィルは「目の上のたんこぶ」というにふさわしい存在でした。通常、プロゲーマーは一度負けると敗因を分析しどうすれば勝てるか「対策」します。トップレベルにおいて、同じプレイヤーに負け続ける、ということはそうあることではないのです。
しかし、ついにその対策が実ります。6月末に行われたCEOという大会の決勝で、またしてもインフィルと対峙、ついに撃破して優勝を飾るのです。
ときどはこの後も安定して良い成績を残し続けます。
Evo 2016
そして迎えたEvo。
優勝したのは、やはりと言うべきか、インフィルでした。「やっぱりインフィルが最強か・・・」という諦めにも似た空気さえありました。
(引用元:Red Bull)
Infiltrationの支配の終焉とアメリカの躍進
しかし、Evoが終わり秋に入るとインフィルは明らかに成績を落とします。大会への出場回数自体多くなかったように思いますが、S1前半に見られた「圧倒的なラスボス感」を失います。
それと入れ替わるように尻上がりに調子を上げたのがアメリカのNuckleDu(ナックルドゥ、以下ナックル)、当時わずか20歳(もしくは19歳)の若きプレイヤーです。S1前半のインフィルと同じ、もしくはそれ以上の圧倒的な力を見せつけます。
ナックル以外にも、アメリカ人の、特に若いプレイヤーが活躍が目立つようになり、「アーケード版がなくなった今、最強は日本ではなくアメリカなのでは?」という声さえ耳にしはじめるようになります。
Capcom Cup 2016
そんな雰囲気の中で、CPTの締めくくりであるCC 2016が行なわれます。
優勝候補はときど、インフィル、ナックル、次点で、安定して好成績を収めていた日本の「ふ〜ど」という空気だったように思います。しかしこの大会、波乱続きで、まずとにかく逆転が多い大会でした。
3セット先取で行われるのですが、2-0と先行したにも関わらず、そこから逆転で2-3で負けてしまう、という試合が多数見られました。
そして、優勝候補筆頭に挙げられていたときどとインフィル、なんと2人とも1勝もできずに敗退してしまいます。
しかしその一方でナックルは順調に決勝まで勝ち上がります。
そんな中、予想外の快進撃を見せたのがアメリカの古豪Ricki Ortiz(リッキー・オーティス、通称リキ姐)です。誰も勝ち上がるとは思っていなかったリキ姐ですが、次々と日本の強豪プレイヤー達を打ち破り、ついにナックルの待つ決勝まで辿り着きます。異例とも言える、アメリカ人同士の決勝戦でした。
決勝戦の結果ですが、ナックルはあまりにも強く、リキ姐を全く寄せつけず完勝します(このページ先頭の写真はCC優勝後のナックル)。
かくして、S1は「アメリカの躍進」という印象を残してその幕を閉じます。
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