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Beautiful Memory 〜 2019年 第4四半期 格ゲーシーン振り返り




— 誇り高き敵将と戦うとき
味方以上の親愛を感じることがある






 師走。
 今シーズンもいよいよ終わりか〜というわけで今回はCapcom Cup直前スペシャル
 Capcom Pro Tourについては最後に、まずはDragon Ball FighterZ(以下DBFZ)から。
 いきますわよッッ!!
 (今シーズンのはじめから振り返りたい方は上のリンクから前回記事へ戻るとよろしくってよ)



スペインサーガ 〜永遠の強敵(とも)編〜

 優勝すれば一発切符(決勝大会行き確定)のサーガイベントであり、これが終わると残す大会はジャパンサーガのみ。当然激戦。
 注目の1つはやはりGO1が連覇数をさらに伸ばすかどうか

 スペインサーガであった1つの驚きは、フランスのKyden(カイデン)の活躍。これまでくどいくらい言及してきたWawaくんと同じフランスのプレイヤーで、同世代の17歳。ここまであまり注目されていなかったが、スペインサーガではなんと7位タイ。日本勢も「ヨーロッパのDBFZのレベルはやばい」と言っていたがまさかこんな若い世代まで育っているとは...

 さて、この日もGO1は隙がなく、ウィナーズ側でグランドファイナルに駒を進めていたが、ライバル・SonicFox(以下ソニフォ)は同じアメリカのdekillsage(デキルセイジ、以下セイジ)に敗れていた。しかし、GO1に敗れ落ちてきたセイジとの再戦を制し、「いつも通り」GO1対ソニフォの決勝とあいなる。
 今回ソニフォはレアキャラである黒髪ベジータ(通称黒ベジ、サイヤ人襲来編のベジータ)を起用、これが爆発し大活躍。「ガードでハメるな」とまで言われるGO1の堅守を崩しまくり、GO1を圧倒。ついにGO1の連覇を止め、優勝した。
 まるでシーズン1を踏襲するかのような流れ。ごーそに、あまりにも尊い。

優勝後の壇上インタビュー中に突然動画を撮り出して
「いえ〜い」とやった後で、黒ベジ超必の「死ねぇ!」もやるソニフォ。
しゅき。




ジャパンサーガ 〜魔王討伐編〜

 そしてツアー最後の大会、ジャパンサーガ。ちなみに参加人数制限があった為、サーガ優勝により決勝大会行きが確定していたGO1とソニフォは参加を辞退。

 大会前、東京に集結したプレイヤー達が対戦会・Fighting Tuesdayに参加し調整を行うが、そこでレアキャラ・ブロリーを使うセイジが他を圧倒。さらに海外勢をゲーマーズシェアハウス・とき○壮(ときわそう、通称平和島)に招いて行われた配信でも日本勢を相手に5タテするなど圧倒。
 日本勢は "悪魔の恐怖" を植え付けられ本番を迎える。

特別に2日連続で行われたFighting Tuesdayの個人トーナメントをセイジが連覇。
東京は壊滅し、Fighting Tuesdayはdekillsage Tuesdayとなった。

 とにかくみんな決勝大会に行きたい。しかしここは格ゲー王国・日本。さらに世界からもトッププレイヤーが集結。ジャパンサーガは初戦から猛者がぶつかりまくる阿鼻叫喚の地獄絵図となった。
 名のあるプレイヤーが次々と落ちていく中、"悪魔" セイジを破ったのはなんと日本の15歳・Takoくん。そのままTop 8ウィナーズまで歩みを進めるも、シーズン1の覇者 "魔王" かずのことあたり惜しくも敗れてしまう。

Top 8前の壇上インタビュー。
すがるような想いを吐露する若者に対し、
非情にも「ぶっ潰したいと思います」と答えるかずのこ。

 そのかずのこがTakoくんの次に戦うのはご存知フランスの神童・Wawaくん18歳。
 今シーズンの成績でいえばかずのこはそこまで活躍しているわけではない(あくまでシーズン1に比べればだが)一方Wawaくんは優勝経験もあり、直接対決でもかずのこに勝利している。
 Wawaくんに分がありそうだったが、なんとかずのこが3-1でWawaくんに勝利
 もう大魔王が若き命を蹂躙しサーガ優勝、GO1>ソニフォ>かずのこというシーズン1の流れを再現するバッドエンドしか見えてこねぇ...
 それでもWawaくんはルーザーズに落ちてからGO1のチームメイト・フェンリっちとの接戦を制し、グランドファイナルで待つかずのこに再度挑戦する。
 Wawaくんはルーザーズ側のため、3先(3勝先取)を2回勝たなければいけないが、なんと1セット目を3-1で圧倒して勝利。とはいえさすがのかずのこ、2セット目は立て直す...が、Wawaくんはマジですごかった
 時にはGO1顔負けの守備力を見せつつも、すさまじい速さの攻めを展開しギリギリのところで勝利。
 悪は滅んだ。正義は勝つ。

 DBFZワールドツアー決勝大会は2020年2月8〜9日。決戦の地はフランス






Kneeの魔界探訪

 新時代を迎えた鉄拳界。ついにKneeがパキスタンに遠征するまでに至る。

パキスタンコミュニティーは大歓迎ムード。

 驚きだったのは、KneeがArslan Ashをはじめとしたパキスタンプレイヤーに対し軒並み完勝したこと。パキスタンスタイルに対応できたということなのだろうが、恐るべきは鉄拳神・Kneeの底力

白水さんのツイートを拝借。
左側がKneeのスコア。35戦33勝。

 ワールドツアー決勝大会を1週間後に控えKneeは帰国の途につく。

 ちなみにAshは11月12日にパキスタン人で初のRed Bull Athleteになったことを発表。eドリーム。





TEKKEN WORLD TOUR FINALS

 という訳で怒涛の1年だった鉄拳もついにツアーファイナルズ。
 最終予選(当日予選)もただでは終わらず、ここでも優勝したのはパキスタンのBilal。まさに今年を象徴するような結果で本戦を迎える。

 本戦は計20名のプレイヤーが4つのグループにわかれてリーグ戦を行い、上位2名づつ計8名で決勝トーナメントを行うという形なのだが、なんとびっくり、パキスタン勢3名が全員グループステージで敗退するというまさかの展開に。
 さらにグループステージ1位通過4名のうち鉄拳最強国・韓国のプレイヤーはKneeのみ。あとの3名はなんと全て日本! ちなみに2位通過の内訳は韓国3名、アメリカ1名。
 しかしプロツアー決勝大会はやはり厳しく、日本勢は次々と敗れていく。
 チクリンを除いて。

 チクリンは日本のダブルに勝利したのち、ウィナーズファイナルでKneeを3-0で退け、勢いそのままにグランドファイナルでは韓国の新鋭・ULSANを3-0で下し優勝
 プロツアー3年目にして初の日本勢の優勝であった。

 来年はどうなってしまうんですかね?



ゲーミングお嬢様

 チクリンが優勝する数日前。日本の格ゲー界に突如舞い降りたブチのギーレェなお嬢様、それがゲーミングお嬢様である。
 知らない人はお前何言ってんだはよ病院行けと思うかも知れないがとりあえずこれを読んでから出直して来なさいわよッッ!!

もうサムネからして圧がすごい。

 正直画力はかなりアレだが随所に格ゲーネタが散りばめられており格ゲーファンなら笑わずにはいられないキレッキレの仕上がり
 もしあなたが格ゲー界に足を突っ込んだばかり、もしくはこれから突っ込もうというなら、格ゲーマーの品格が何たるかをeお嬢様から学んで頂きたいですわ。



アジア リージョナル ファイナルズ

 さてネタも挟んだところでついにCapcom Pro Tour(以下CPT)。
 まずリージョナル ファイナルズについてざっくり説明すると、オープンプレミア地域決勝トーナメントの2つで構成されており、オープンプレミアは通常のプレミア大会(ポイントが多めに貰える)と同じ扱い。地域決勝は、その地域のプレイヤーがその地域の大会で稼いだ合計ポイントの上位8名で争われるトーナメントで、優勝者はCapcom Cup(以下CC)出場権が得られる。つまりは地域枠である。
 しかし、地域決勝優勝するということはそれだけの強豪であり、グローバルポイント枠でも出場権を得る場合が多い。その場合、グローバルポイント圏外最上位の該当地域プレイヤーが地域枠を得ることになる。重要なので覚えておいて欲しい。

 CPT 2019最初のリージョナル ファイナルズはアジア。
 ここでの注目は日本のザンギ使い・キチパーム(以下キチパ)の3位。今年はEVOで7位、中国プレミア・PPL Fighter Mastersで2位と勢いを見せ、アジア オープンプレミアで稼いだことによって一挙にグローバルポイント圏内入り。初のCC出場が一気に現実味を帯びてくる。
 また、"September Mago" ことマゴさんが勢いそのままに4位。

藤村を倒しチンパン返りするマゴさん。

天敵Luffyに対し突然昇竜をパナしていくマゴさん。
マゴさんマゴさんどうしてあなたはそのクソプレイでドヤ顔ができるのですか?

Luffyを倒してやっぱりチンパン返りするマゴさん。


 そしてアジア地域決勝だが、ふ〜どが優勝。滝行のおかげか?
 ふ〜どはグローバルポイント枠でCC行きが確定的である為、アジア地域枠はグローバルポイント圏外最上位のアジアプレイヤーに落ちてくることになる。はいここテストに出ます。



ヨーロッパ リージョナル ファイナルズ

 次なるはヨーロッパ リージョナル ファイナルズ。
 はしょってしまうがオープンプレミアは概ね順当な結果となり、グローバルポイントランキングの大きな変動もなかった。
 では地域決勝はというと、オープンプレミアを優勝したBig Birdが勢いそのままに優勝。オープンプレミアと地域決勝の両方を優勝したのはBig Birdが初
 Big BirdはEVOでも2位とCC最注目の1人

 Big Birdが地域決勝を優勝した為、やはりヨーロッパ地域枠もグローバルポイント圏外に落ちることに。
 これを狙うのは実質的にTakamura(タカムラ)とLuffy(ルフィ)の2人。両名とも圏内に入れない場合はポイントが高い方が地域枠を獲得することになるのでライバルであるが、もし一方が圏内に入ればもう一方が地域枠を獲得できてWin-Winに。果たして運命や如何に...



中南米 リージョナル ファイナルズ

 さてここでグローバルポイントのボーダー付近の情勢について整理しておこう。
 基本的にCC当日最終予選のことは考慮に入れてない書き方をしてある。つまり「チャンスがない」=「当日予選で優勝するしかCC出場の可能性はない」という意味になる。

プレイヤー名 地域 グローバルポイント 展望
sako アジア 785
NuckleDu 北米 780
801 Strider 北米 770
iDom 北米 745
キチパーム アジア 720 圏内から落ちても他のアジア勢に抜かれさえしなければ地域枠をとれるのでOK。
ボーダー
JB 北米 675 圏内に入りたいが、最低でもSmugには抜かされたくない。
Smug 北米 625 圏内に入りたい。最悪でもJBは抜かしたい。
板橋ザンギエフ アジア 610 圏内に入らなくても他のアジアプレイヤーに抜かれなければ、このままなら地域枠が落ちてきて確定。
MenaRD 中南米 575 圏内に入ってグローバル枠を獲りたいが、最悪地域決勝を優勝したい。
Takamura 欧州 545 圏内は少し遠いがLuffyに抜かれさえしなければ地域枠が落ちてくるので確定。
Luffy 欧州 485 Takamuraを抜けば落ちてくる地域枠を獲れる。

 簡単にまとめると圏内プレイヤーは逃げ切りたい。圏外プレイヤーは圏内に入りたい、もしくは落ちてくる地域枠獲得のため圏外最上位になりたい、ということになる。

 というわけで始まりました中南米 オープンプレミア。これがとんでもないことになる。
 ボーダーライン付近のプレイヤーからNuckleDu(ナックルドゥ、以下ナックル)、iDom(アイドム)、JB(ジェイビー)、板橋ザンギエフ(以下板ザン)、Luffyの計5名がTop 8に残ったのだ。
 最も大きくランキングを動かしたのは欧州の祖・Luffy。2位を獲得し、一気に圏内入りを果たした。これがおっぱいパワーの底力。
 さらにギリギリ圏外だったJBも稼ぎ圏内入りしたことで、日本のsakoとキチパが圏外に押し出される形に。
 この煽りを受けたのが、グルグルクソ野郎・板ザン。Top 8入りしてポイントゲットしたにも関わらず状況が悪化日頃の行いでは?
 また板ザンより順位が下のアジアプレイヤーからすると、落ちてくる地域枠獲得の可能性が一気に低くなったと言える。
 逆にLuffyインが追い風となったのはベルギーのTakamuraこのままLuffyが圏内に居てくれれば地域枠獲得となる。

 中南米地域決勝であるが、他の地域とは打って変わって8名全員がグローバル枠圏外。つまり、全員が全員「絶対に優勝したい」わけである。この中には前々年CC覇者MenaRD(メナRD)も含まれていたが、残念ながら優勝ならず。
 優勝したのはブラジルが誇るメナト使い・Zenith(ゼニス)。CC初出場だ。



Canada Cup

 次なる舞台はCanada Cup。リージョナル ファイナルズではない通常のプレミア大会だ。
 改めて状況を整理すると以下のようになる。

プレイヤー名 地域 グローバルポイント 展望
iDom 北米 905P
Luffy 欧州 835P 例え圏外に落ちたとしてもTakamuraに抜かれることは考えづらい為かなり安泰。
ネモ アジア 825P
801 Strider 北米 810P
JB 北米 805P
ボーダー
sako アジア 785P 圏内に戻ってグローバル枠で確定したい。最悪でも圏外アジア最上位をキープ。
キチパーム アジア 740P 圏内に入ってグローバル枠で確定したい。最悪sakoを抜いて落ちてくる地域枠狙い。
板橋ザンギエフ アジア 710P 圏内に入ってグローバル枠で確定したい。最悪sako、キチパを抜いて落ちてくる地域枠狙い。
Smug 北米 635P 圏内は少し遠い。地域決勝で圏内プレイヤーに優勝してもらって落ちてくる地域枠狙い。
ただし801とJBの圏内キープが前提。
MenaRD 中南米 615P グローバル枠に入るしか道なし。
Takamura 欧州 545P 圏内は遠いがLuffyがこのまま圏内にいれば地域枠が落ちてきて確定。

 この大会が終わるとあとは北米リージョナル ファイナルズのみ。
 ボーダー勢はさぞストレスフルな毎日を送っているであろうし、はやくそのような日々に終止符を打ちたいはずであるが、どちらにせよその時はそう遠くないという訳だ。

 結果はというと概ねガーディアン側の防衛成功(圏内プレイヤーがさらにポイントを伸ばすという意味)。
 ボーダー勢ではsako、JB、板ザンが辛くもいくばくかのポイントを稼ぎ、sakoが圏内に復帰板ザンはキチパと同ポイントで並ぶことになった。
 日本のザンギ使い2人がデッドヒートを繰り広げているのは何ともいえぬ味わいがあってよろしい。

 この項のしめくくりにCanada Cupでの撮れ高を置いておこう。

どぐらを倒し荒ぶるマゴさん。

板ザンを倒し荒ぶるマゴさん。





北米 リージョナル ファイナルズ

 ついにCPT最後の大会・北米 リージョナル ファイナルズ。北米オープンプレミアは3つしかないスーパープレミアのうちの1つでもあり、CPTの中でも死戦中の死戦である。
 状況を見てみよう。

プレイヤー名 地域 グローバルポイント 展望
iDom 北米 905P
sako アジア 885P
JB 北米 875P
Luffy 欧州 845P 圏内から落ちてもTakamuraに抜かれさえしなければ確定。
ボーダー
801 Strider 北米 810P 理想は圏内入りだが、地域決勝優勝でも自力確定可能。
圏内プレイヤーの優勝を祈りつつ圏外最上位をキープが最低ライン。
板橋ザンギエフ アジア 780P キチパームより上位にいさえすれば確定。
キチパーム アジア 780P 板ザンより上位にいさえすれば確定。
Smug 北米 645P 圏内は少し遠い。
801の圏内入り+地域決勝を圏内プレイヤー優勝で地域枠獲得が現実的か。
MenaRD 中南米 615P グローバル枠に入るしか道なし。
Takamura 欧州 545P 圏内は遠いがLuffyがこのまま圏内にいれば欧州枠が落ちてきて確定。

 ボーダー勢でポイントを伸ばしたのはアメリカの801 Strider(エイトオーワン・ストライダー、以下801)とsako。これで801は圏内に返り咲きCC出場を確定させる。iDomJBsakoとともに圏内をキープしグローバル枠でCC出場を決めた
 代わりに圏外に押し出されたLuffyがヨーロッパ地域枠を獲得Takamuraにとっては残念な結果となってしまった。
 また、板ザン・キチパのポイント争いはキチパの勝利。アジア地域枠を獲得できなかった板ザンは、Takamura、メナRDとともに最終予選に望みを託すこととなった。
 なお、優勝は香港のHotDog躍進の1年を印象付ける結果を手に、自身初となるCCに臨む。

 地域決勝だが、Smug(スマッグ)は出場には至らなかった為、外野から圏内プレイヤーの優勝を祈ることになったが、ナックルが優勝したことで無事Smugが北米地域枠を獲得した。






 これでCC出場32枠のうち31枠が確定。最後の1枠は、Capcom Cup当日最終予選の優勝者
 BBTAGやりたいし上に貼ったじくさんの記事が相当な完成度なのでCC出場プレイヤーや最終予選注目プレイヤー紹介はもういいよね?

 最終予選が13日(金)深夜開始。本戦初日が14日(土)26時開始、2日目が15日(日)26時開始予定
 私共は高みの見物といきますわよッッ!!






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